大阪を拠点に映像制作者の人材発掘を行っているシネアスト・オーガニゼーション大阪(CO2)の第13回助成作品として制作された作品で、これが長編初監督作となる映画美学校出身の五十嵐皓子監督が手がけた。「もしも心を可視化できたら?」ということに着想し、SF的要素と恋愛感情を掛け合わせて描いた異色の恋愛映画。「心を可視化する機械」の開発が行われていた大学の研究室で、実験中の事故により開発者の三島草一が意識不明になってしまう。共同研究者で妻の碧は開発を続け、眠ったまま目覚めない夫の心の可視化を試みていた。成果の出ない開発を疎ましく思う大学側から、機械の調査という名目で送り込まれた真崎トオルは、可視化された草一の姿を目の当たりにするが、その草一は本当に彼自身の本心なのか、あるいは碧の願望が可視化されたものなのか、確信が持てない。徐々に碧にひかれていく真崎は、やがて本当に重要なことは何かということに気づいていく。
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