映画の仕事に憧れて、照明技師の仕事を長年に渡ってしてきた渡辺生(77歳)。だが、最愛の妻・トミ子さんが、ある日突然アルツハイマーという病に冒されたのをきっかけに、彼はビデオと16ミリのカメラを持って、彼女と彼女を取り巻く人々の記録を撮り始めた。そうして撮り溜めた膨大なフィルムを構成、編集して完成したのが本作品。拙い映像ながら、夫婦愛、家族愛、人間愛にまで迫る内容のドキュメンタリー。病院での闘病日誌というより、シネマ・エッセイといった趣の作品に仕上がっている。構成、編集を『阿賀に生きる』の佐藤真が担当。劇場公開に際して様々なイベント、トークショウが行われた。優秀映画鑑賞会推薦。16ミリ。(16ミリ及びVHS-C、Hi-8での撮影)