「死なない子供、荒川修作」「縄文にハマる人々」を手がけた山岡信貴監督がアートの意義を探る旅を描いたドキュメンタリー。テーマに沿って「Session1 惰性の王国」「Session2 46億年の孤独」と題した2部構成のうちの第2部。 難解さで知られる荒川修作の芸術を読み解いた「死なない子供、荒川修作」、縄文文化のミステリーを探求した「縄文にハマる人々」を手がけたことで、逆にアート鑑賞に対して何も感じない、自称「アート不感症」に陥ってしまっていた山岡監督。新型コロナウイルスのパンデミックによって芸術やエンタテインメントの意味を改めて問われることになった社会情勢の変化も重なり、山岡監督は自分がなぜアートを素直に楽しむことができなくなってしまったのか、その理由を求めて現代日本のアートの意味を探る旅を始める。 「Session2 46億年の孤独」では、アートに限界があるならそれはどこから産まれ、それをどのように超えることができるのかを探求。アートセラピーにおける絵画の役割にはじまり、過激な身体改造によって回復される人間性や、ハチと話をしながら共同で奇妙な造形物を作るハチ研究家、自意識を持った人工知能が作るアートの可能性などを取り上げ、アートが本来もっていた「わかりあえない他者とのコミュニケーションツール」という本質と見つめ合う。