聖なる川〈ガンガー〉としてインドの人々に敬われてきたガンジス川。その河口にあるインドの首都カルカッタを歌人・俵万智が訪れ、現代のインドの姿を人々との出会いを通して浮き彫りにしていくドキュメンタリー。監督はTVドキュメンタリー出身の鈴木健介。映画は毎年秋にカルカッタで行われる、女神ドゥルガーを供養する祭りを捉える。俵はカースト制度の残るインドの4人の男たち、日本語のコーディネーター、最高階級バラモンの実業家、人力車の車夫、消防署の運転手などとその家族に出会い、彼らの日常生活に接していく。時に応じ、ガンジス川で沐浴する人々、路上で生活する人々などの映像の折々に、俵の短歌が謳われる。日本人の目を通して、異国情緒でもなく、昔ながらでもない現代のインドの町と人々が描かれる。16ミリ。