東映の助監督をやっていたことのある30歳の柳町光男が自主製作した長編記録映画。八年の歴史をもつ暴走族の大組織“ブラック・エンペラー”の新宿支部(構成員約百人)に属する少年たちの日常生活を淡々と撮る。撮影は、昭和49年10月~50年7月。カメラはアリフレックス、録音機はナグラ。ほとんど同時録音になっている。おもに、戸山ハイツの団地に住んでいる19歳のデッコと、新宿御苑前の旅館街に住んでいる16歳のゴムの生活を撮る。再現が一部にあるが、ヤラセはほとんどやっていない。4月、5月、6月と自主上映したが、7月1日から17日まで、東映が石井輝男の「暴走の季節」、岡本明久の「暴力教室」とともに三本立で都内上映した。7月、8月、9月の三ヵ月間の全国の映画館における上映権を、東映がもっている。(16ミリ)
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