ゴリラは真昼、入浴す。

ゴリラは真昼、入浴す。, 1994

8.5 1994.12.23上映
セルビア・ドイツ合作 ドイツ人 プロット 00分
旧ユーゴスラヴィア出身の鬼才監督ドゥシャン・マカヴェイエフが、独自の解釈とシニカルなユーモアで描いた共産主義の崩壊録。当初、91年頃に彼が温めていた、ベルリンの壁崩壊を想定した脚本が、予想よりも遥かに早く現実のものとなったため、映画の製作も早まったという逸話がある。「保護なき純潔」「WR:オルガニズムの神秘」以来、しばらく遠ざかっていたフィクションとドキュメンタリー、そして既存の映画作品をコラージュを試みた1編で、ソ連映画「ベルリン陥落」(49)の断片と壁崩壊後の東ベルリンの光景をドラマに挿入しつつ、ドイツ現代史並びに東ドイツと旧ソ連との関わりにまで言及している。製作はアルフレッド・ウルマー、ヨアヒム・フォン・ヴィエティンホコフ、そして監督夫人のボヤナ・マリヤン。撮影は「人間は鳥ではない」から「WR:オルガニズムの神秘」まで全作で組んだアレクサンドル・ペトコヴィッチと、ミオドラグ・ミロセヴィッチの共同。音楽はブリンモール・ジョーンズと、マカヴェイエフ作品の常連が集結。92年ベルリン国際映画祭・国際批評家協会賞受賞。