ルーマニア出身の新人監督アディナ・ピンティリエがマイノリティの人々の性生活を虚実入り混ぜながら赤裸々に描き、長編初監督作にして第68回ベルリン国際映画祭の金熊賞(最高賞)と最優秀新人賞をダブル受賞した作品。父親の介護で通院する日々を送るローラは、自身も人に触れられることに拒否反応を起こす精神的な障がいを抱えていた。

ある日、ローラは病院で患者同士がカウンセリングする不思議な療養を目にする。無毛症のトーマス、車椅子のクリスチャンら様々な症状を抱える人々が、互いの身体に触れ合うことで自分を見つめていく。自分と同じような孤独感を持つトーマスにひかれたローラは、街で彼に導かれるように秘密のナイトクラブに入り、そこで欲望のままに癒やし合う群衆を目撃する。主人公ローラを「お家に帰りたい」のローラ・ベンソン、彼女が思いを寄せるトーマスを「氷の国のノイ」のトーマス・レマルキスが演じる。