80年代後半からロシアで製作を続け、特に「自由はパラダイス」で脚光を浴びた、セルゲイ・ボドロフ作品。世紀末のモスクワを舞台にして、主役のアレクセイ・バラノフ以下20歳前後の素人俳優を起用し、彼らの生活から実際にエピソードを引き出しながら、セミ・ドキュメンタリーという形式にもよらず、物語を構築している。物語は主に2人の若者(アレクセイ・バラノフ、ナタリア・ギンコ)を通して、モスクワの退廃した一面を描いている。撮影はアレクセイ・ロジオノーフ、セルゲイ・タラスキン、フョードル・アラヌィシェフ、ウラジミール・イリイン。脚本協力と製作には、ボドロフの妻であり、写真家でもあったアメリカ人のキャロリン・キャバレーロが当たっている。音楽は、ロシアのロック・バンド“モンゴル・シューダン”が担当している。