青森市郊外の野球場建設地から現れた三内丸山遺跡など、青森県の縄文文化を追い続ける“縄文映画”と題されたドキュメンタリーの第2作。六ケ所村尾鮫村南岸から出土した1万2000年前の隆起線土器、遺跡の多い小川原湖周辺のボーリング調査、縄文中期に寒冷化していることがわかった天間林村二ツ森貝塚、平等で相互扶助の発達した縄文後期の共同体文化を物語る八戸市風張の環状集落や青森市小牧野の環状列石、晩期の木造町亀ケ岡や八戸市是川で発見された、自然と調和した伝統工芸を守ろうとする縄文人の強烈な意志が感じられる工芸品など、縄文文化の様子を伝えるさまざまな手掛かりを通して縄文の人々の暮らしぶりを見つめながら、工芸品にデザインされた“縄”模様をキーワードに、縄文人の心と北日本に花咲いた“一万年王国”の謎を解きあかしていく。監督は“縄文映画”第1作の「木と土の王国 青森県三内丸山遺跡94」と同じ飯塚俊男。作家の立松和平がナレーションを担当している。
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