「大仏廻国 The Great Buddha Arrival」「ネズラ1964」など往年の特撮映画のリメイクやオマージュ作品を手がけてきた横川寛人監督が、かつて多く作られた特撮怪奇映画のなかでもひときわ存在感を放ったという「怪猫（かいびょう／化け猫）映画」を復活させた一作。物語パートと演奏パートで構成され、物語パートでは佐賀県に伝わる「鍋島の化け猫騒動」を特撮や特殊メイクなどを用いて描く。演奏パートでは数多くの特撮ヒーローやアニメ作品の楽曲を手がけてきた作曲家・渡辺宙明による楽曲の数々を披露。「亡霊怪猫屋」（1958）や「怪猫お玉が池」（60）、「秘録怪猫伝」（69）など新東宝や大映が製作した怪猫映画でも音楽を担当してきた渡辺宙明が本作のために書き下ろした新曲のほか、過去作品のセルフアレンジ楽曲などがオーケストラによって奏でられる。各パートをつなぐストーリーテラーの役をつるの剛士が務めるほか、伴大介、滝裕可里ら特撮作品とゆかりのある俳優たちが出演する。