2020年の東京オリンピック開催にむけた国立競技場の建て替えのため、2017年に取り壊された公営住宅を追ったドキュメンタリー。1964年のオリンピック開発の一環で国立競技場に隣接して建てられた都営霞ヶ丘アパートは、平均年齢65歳以上の住民が暮らす高齢者団地になっていた。単身で暮らす者が多く、何十年ものあいだ助け合いながら共生してきたコミュニティであったが、2012年7月、このアパートの住人に東京都から一方的な移転の通達が届く。転居を強いられた住民たちの2014~17年の3年間の記録から、オリンピックに翻弄された人々と、五輪によって繰り返される排除の歴史を追う。監督は本作が劇場作品初監督となる青山真也。
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