福島第一原発事故により帰還困難区域に指定された福島県浪江町津島の元住民たちを取材したドキュメンタリー。 福島県東部の阿武隈山系の山々に囲まれた浪江町津島は、人口約1400人の平穏な村だった。しかし2011年3月11日の福島第一原発事故直後、原発から北西に30キロ離れた同村にも大量の放射性物質が降り注ぎ、帰還困難区域に指定されたまま、本作が製作された2023年現在も多くの住民が帰れずにいる。 ドキュメンタリー映画「福島は語る」の土井敏邦監督が、裁判記録「ふるさとを返せ 津島原発 原告意見陳述集」に記された住民たちの言葉に衝撃を受け、原告32名のもとを訪ね歩いてインタビューを敢行。貧しかった開拓時代の記憶、地域コミュニティと共にあった暮らし、受け継がれてきた伝統文化、今は亡き家族との思い出、さらに避難先で起こった子どもたちへの差別やいじめについてなど、総勢17名による証言の数々を、全9章、約3時間にわたって映し出す。
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