麻薬カルテルが台頭する1970年代コロンビアの都市メデジンを舞台に、実在の公衆衛生専門家エクトル・アバド・ゴメス博士の波乱に満ちた半生を息子の視点から描いた伝記映画。著名な作家である息子エクトル・アバド・ファシオリンセの回顧録をもとに、アカデミー外国語映画賞受賞作「ベルエポック」のフェルナンド・トルエバが監督を務めた。公衆衛生を専門とする大学教授エクトル・アバド・ゴメス博士の家庭は、寛容と愛の心を育む教育により、活気と創造性に溢れていた。5姉妹に囲まれた唯一の男の子で父と同じ名を持つエクトルも、深い愛情を注がれて育つ。そんな中、姉妹の1人が恐ろしい病に冒されてしまう。悲しみと怒りに突き動かされたアバド・ゴメス博士は政治活動にのめり込み、家族の日常も変化していく。アバド・ゴメス博士を「トーク・トゥ・ハー」のハビエル・カマラ、息子エクトルの青年時代を「MEMORIA メモリア」のフアン・パブロ・ウレゴが演じた。2020年・第73回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション。