「ゾンビ」のジョージ・A・ロメロ監督が1973年に手がけたものの、半世紀近くも幻の未発表作品となっていた長編映画。ある老人が遊園地で一日を過ごそうとするが、いつしか悪夢のような状況に追い込まれていく様が描かれる。年齢差別や高齢者虐待についての世間の認識を高めるためにルーテル教会がロメロに依頼して製作された作品だったが、老人の悲惨な状況が容赦なく描かれており、当時のアメリカ社会をストレートに描いた内容から依頼主がおののき、そのまま封印されて長らく未発表となっていた幻の一作。老人役をロメロ監督の「マーティン 呪われた吸血少年」にも出演したリンカーン・マーゼルが演じた。2018年に発見されて4Kレストアが施され、2021年10月に日本でも劇場公開。