ロシアのチェチェン共和国で、LGBTQの人々を弾圧する政府当局に命懸けで立ち向かう活動家グループを追ったドキュメンタリー。ゲイやトランスジェンダーであることが“悪”とされるチェチェンでは、LGBTQの人々は当局が関与する拘束や拷問への恐怖に怯え、息を潜めて暮らしている。しかし世界的に抗議の声をあげるには情報が少なく、ロシア連邦政府からの対応も得られないため、活動家たちは秘密裏にネットワークを駆使し、想像を絶する危険な仕事に奔走する。映画ではロシアLGBTネットワークやモスクワLGBT+イニシアティブコミュニティセンターの活動家グループに密着し、彼らが直面する困難と日々の地下活動をゲリラ撮影の手法で記録。当事者の安全のため最新技術を駆使して匿名性を守りながら、非人道的な迫害の様子と危機的状況を暴き出す。監督は「マーシャ・P・ジョンソンの生と死」などで知られ、ノンフィクション作家としても活躍するデビッド・フランス。