鬼才デビッド・クローネンバーグが1982年に発表した「ビデオドローム」のディレクターズカット版。見る者を狂気の世界に陥れる殺人映像に魅入られた男の顛末を描いたSFホラー。製作から40年を記念して、上映時間89分のディレクターズカット、初の4Kデジタルレストア版で公開。 暴力やポルノが売り物のケーブルテレビ局を経営するマックスは、ある日、部下が偶然に傍受した電波から「ビデオドローム」という番組の存在を知る。その番組には、拷問や殺人といった過激な場面が生々しく映し出されていた。やがて「ビデオドローム」は見た者の脳に腫瘍を生じさせ、幻覚を見せるものであることがわかり、「ビデオドローム」に支配されたマックスの世界も均衡を失っていく。 主人公マックスを「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」などで知られるジェームズ・ウッズが演じた。生き物のように脈打つブラウン管テレビの画面や機械と混じり合う肉体など、名アーティストのリック・ベイカーが手がけた特殊メイクも見どころ。