オランダで暮らす自閉症の男性ケース・モンマとその両親の姿を8年間にわたって記録したドキュメンタリー。 自閉症である42歳のケース・モンマは、両親によるサポートのもと、実家の離れで“半分自立”した暮らしを送っている。しかし両親は80代となり、母には認知症の兆候が現れ始める。揺るぎない安心を与えてくれるはずだった両親の変化を目の当たりにしてパニックに陥るケースと、自分たちの亡き後も息子に安心な暮らしをさせてあげたいと願う両親。モンマ家で起こるさまざまな出来事を丹念に描きながら、“自立”を目指して奮闘する姿を、ユーモアを交えながら赤裸々に映し出す。 監督は、26年間にわたってケースと交友関係を続け、彼と両親の関係を撮り続けてきたモニーク・ノルテ。前作「ケースのためにできること」は本国オランダで大ヒットを記録して自閉症がメディアの注目を集めるきっかけとなり、後にテレビシリーズ化もされた。「EUフィルムデーズ2023」でも「ケースがはばたく日」のタイトルで上映されている(EUフィルムデーズ上映版は105分)。